赤い狼 四
水の流れる音が私の中にある羞恥心を一気に引き出す。
もう、何がなんだか分からない。と、と、取り敢えず見えない事にしておこう。
よし、と拳を握り、目を固く瞑る。
何も見えない何も見えない何も見えない何も見えな「稚春。「ぎゃー!!!」」
体育座りをして無心になっていたらとんとん、と肩を叩かれて床に背中を叩きつけて倒れてしまった。
と、同時に視界に入ったつり目な瞳と濡れた白髪。
それは誰か、なんて白髪を見ただけで分かる。
「た、拓磨…。」
「稚春、何してんだ?」
痛いくらいの鋭い視線をエヘヘと笑ってかわす。
それを眉を真ん中に寄せて、何ヘラヘラ笑ってんだ、と私を床から起き上がらせる拓磨。
なんだかんだ言ってやっぱり優しいよな~。とか思っている私に、拓磨が爆弾発言を言い放った。
「タオル取って背中見せろ。」
「はぁああぁん!?!?」
たぶん長い間私は固まっていたと思う。
でもそれくらい衝撃的な言葉だった。
だってこの場所でその台詞って…!いや、合ってるような気もするけど合ってない気も…!!
って、そうじゃなくて!