悲恋エタニティ
もしかしたら望んだら手が届くのではないかという錯覚でさえ、抹消する。

俺の願いは叶わない。

それはなんて残酷で、冷たい現実なのだろう。


――春など、来るな。


動くことの許されない場所から呼びかけ続ける。

…ずっと。

……ずっと。


――春など、来るな。


目前の景色が滲んだのは雨のせいか。

それとも、罪悪感のせいだったのか。

桜が見えた気がした。

満開の桜が。

終わりを思わせる壮絶さで。

美しい景色だと思った。

胸が潰れそうなくらい美しい景色だと思った。


――春など、来るな。



俺はきっと今日のこのすべてを忘れることはないだろう。

いつか死ぬ瞬間まで何度も鮮明に思いだすのだろう。

この雨とともに。

この桜とともに。

この恋とともに。


この


罪悪感とともに。





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