死せる朝日の会
やがて人々は若者の事を忘れてしまいました。
しかし、やがて誰も若者の事を思い出さなくなっても、最後に若者を裏切った者の事は忘れられる事はなかった。”
なんだこれ? なんか救いの無い話だな。
私はその本を何度も何度も読み返した。はじめは若者の視点で読んでいたが、いつの間にか反対をした者に感情移入している事に気が付いた。
「人が変われば、考えても変わる。」
なんとなく私はつぶやき、本を閉じる。 窓の外を見るともう夕方になっていた、沈んでいく太陽を見ていると、殺風景に思えたこの場所でさえも悪くは無いと感じるようになっていた。
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