死せる朝日の会

夜に夢を見る。それは人間であるなら、誰しもが経験した事のあるものだろう。それは、寝ている間にも、少しばかり活動している脳が見せる幻。もちろん本人の知らないような内容だったりしたならは、それはただの妄想に過ぎない。けどもし、夢を見ている本人でさえ忘れているような事だったらどうだろう? それはもしかすると、なんでもない事かもしれないし、あるいは嫌な事なのかもしれない。けれど、それはまぎれもなく自分に関係している事実だし、いつまでも目をそむける訳にはいかない時が来るかもしれない。
今まさに、俺は夢を見ている。それが夢だとすぐに理解できたのは何故だろうか? それでも夢は覚める事無く続いている。 そこはとても暗くて、天井の低い部屋だった。 俺はそこで誰かと話している、見たことの無い奴だ、スーツ姿の中年サラリーマンといった感じだろうか。俺はそいつと向かい合って席につき、何やら真剣な感じで話していた。 サラリーマンの後ろには数人の男達が姿勢良く整列して並んでいた。そして俺の後ろには、リンダ、パステル、アリがいる。それ以外にも、見たことの無いメンツもいるが、何故だか不思議には思わなかった。
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