貴方の愛に捕らわれて
『……………。』
猛さんの言っていることが、理解できない。
「もう、あの家には帰る必要はない。
いや、帰さない。
香織、お前は俺のものだろう?」
いつの間にか向かいの席から、隣りへ移動していた猛さん。
呆然とする私を、大きな膝の上に横向きで座らせ、抱きしめられる。
「これからは、お前の面倒は俺が見る。
お前の母親とも話しはついてる」
熱のこもった切れ長の瞳に間近で見つめられ、全身がカアッと熱くなる。
言葉も出ない私の真っ赤な頬を、ゴツゴツとした太くて冷たい指が、擽るように上下する。
それがとても気持ちよくて、うっとりしていると、低音ボイスが耳元で優しく囁く。
「俺と一緒に暮らすのは嫌か? ん?」