貴方の愛に捕らわれて

そう言って苦笑する龍二さんの視線の先には、ギッシリ詰まったタンスにクローゼット。



「ご自分の服ですら人任せの組長が、香織さんの喜ぶ顔が見たくて選んだものなんだ。



だから香織さん、喜んで使って?それが一番のお礼になると思うんだ」



沢山の高級な品々を前にして戸惑う私に、龍二さんは諭すように優しく教えてくれた。



そんな龍二さんの言葉に後押しされて、私を優しく抱きしめる人の顔を見れば



「使ってくれるか?」



一重の鋭い瞳に優しさを滲ませ、ちょっとだけ不安げに見つめられる。



だから私は『ありがとうござい。すっごく嬉しいです』って自分の気持ちを精一杯素直に伝えた。







引っ越しはお昼から取りかかることになった。



猛さんは仕事があるから、智也さんと猛さんの部下?の若い衆と呼ばれる人達3人ほどに、引っ越しを手伝わせると言われた。



 

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