貴方の愛に捕らわれて

香織達を送り出した俺は、溜まった仕事を処理する為、事務所に顔を出す事にした。



一時も香織の側を離れたくなくて、この4日間、仕事の指示は全てマンションから出していた。



資料に目を通していると、先程、出掛けたばかりの智也が戻って来た。



予想外の早さにチラリと時計を確認すれば、あれからまだ30分程しか経っていない。



此処から香織の母親のマンション迄は、車で5分程。



いくら荷物が少ないとはいえ早すぎる。



何があったと問えば、厳しい表情で引っ越しが完了したと言う智也。



荷造りではなく、引っ越しが完了?



怪訝な表情を浮かべた俺に、厳しい表情のまま智也は、引っ越し作業で起きた一部始終を語った。





荷造りの為に案内されたその部屋は、8畳ほどの広さで、窓もなく殺風景な部屋だったと言う。



 
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