貴方の愛に捕らわれて
部屋の角にはパイプベッドが置かれ、その横にあるパイプハンガーには、制服が掛かっていた。
反対側の壁側には小さなカラーボックスが一つと、衣装ケースが2個積み上げられている。
部屋の真ん中には、折りたたみ式の小さな机が置かれ、その上にはノートパソコンが乗っている。
後は何もない殺風景な部屋。
寝るだけの部屋。そんな部屋だった。
一人で大丈夫だと言ったのは、知らない人間が怖かっただけだと思ったが、本当に荷物と呼べる物が少なかったからか。
智也から聞かされた部屋の状況に、苦い思いがこみ上げてくる。
だが、話はまだ終わりじゃなかった。
荷造りと呼べるほどの荷物もなかったため、そのまま必要な物だけ持ち帰る事になった。
洋服や下着などは既に用意されていたので、それ以外で必要な物を、用意してきたダンボール箱に詰めた。