貴方の愛に捕らわれて
「これからはバイト禁止な」
………へ?
唐突にバイト禁止なんて言い出した猛さんに、じんわりと込み上げていた涙が引っ込んだ。
機嫌よく私の髪を梳いている猛さんを、じぃっと見つめれば
「お前の事だから、どうせ自分の食費ぐらいはとか考えてるんだろ」
『…………。』
私の考えなど、全てお見通しと言わんばかりの猛さん。
まさにその通りで、何ともいえない気まずい空気に無言でいると、頭上から「はぁっ」と深い溜め息が落ちてきた。
「やっぱり図星か。
何度でも言うぞ。お前の面倒は全て俺が見る。
俺がそうしたいんだから、おかしな遠慮などするな。いいな」
この話しはもうお終いとばかりに締めくくった猛さんに、私は慌てて食い下がった。
『でも、私をここに置いてもらえるだけで、十分ご迷惑をおかけしているのに、これ以上は』