貴方の愛に捕らわれて

ひぃぃぃっ。離してぇぇ~



腕を目一杯突っ張って猛さんから上体を反らしたら、ぐるんと視界が一転して



気がつけば、見下ろす格好だった猛さんに、あっという間に組み敷かれていた。


両手首は捕らえられ、顔の左右に縫い止められる。



軽く体重をかけて押さえ込まれた身体は、ピクリとも動かない。


息がかかるほど密着した距離に焦って、浅い呼吸を繰り返す。



ドキドキと暴れる心臓の音は、猛さんに聞こえてしまいそう。



この恥ずかしい状態から逃れたいと、涙目になりながら離してと訴えれば、



「なあ。悲鳴をあげるほど俺が嫌か?」


不機嫌にそう呟いた猛さん。



どうしてだろう。


私よりもうんと大人で、筋骨隆々とした強そうな猛さんを、私が傷つけてしまったような気がした。


 
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