貴方の愛に捕らわれて
 

初めは護衛の人達を気にして、キョロキョロと周りを伺っていたんだけど、全然それらしい人が見あたらず、本当に護衛の人が付いているのかな?って疑問に思っているうちに、そんなこともすっかり忘れて、由香里とのお喋りに夢中になってた。



二人でこんな服が似合うとか、こっちの色はどうだとか散々盛り上がって、お昼ご飯の時間をとっくに過ぎたことにも気づかず、はしゃいだ。



ランチタイムから随分遅れて入ったファミレスは、丁度お客さんの切れる時間帯で、休日にも関わらず店内はそれほど混雑していなかった。



だから、ついここでもお喋りに夢中になってしまって、気が付けば二時間ほどが過ぎていた。



結局、猛さんとの約束よりも数枚余分に買い込み、そろそろ帰ろうという由香里の言葉で携帯を取り出した時には、19時を回っていた。



あまり遅くならないつもりだったのに。楽しい時間というのはあっという間で、慌てて松野君に連絡しようと、鞄の中の携帯を取り出そうと俯けば、不意に後ろから誰かに抱きしめられた。



 

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