貴方の愛に捕らわれて
チラリと隣に座る由香里に視線を向ければ、
「やっと話してくれる気になった?」
『え……?』
「朝からずっと一人で悩んでたでしょう?いつ話してくれるのかなって、待ってたの。
私じゃ頼りにないかもしんないけど、友達じゃない。一緒に悩むことぐらいさせてよ」
穏やかに告げる由香里に、朝からずっと張り詰めてた緊張の糸が、プツンと切れたみたいで、涙がとめどなく頬を伝って落ちた。
由香里は突然泣き出した私をそっと抱きしめ、何にも言わずに私が落ち着くまで、ずっと背中をさすり続けてくれた。
その後、暫くして落ち着いた私は、今までにあった出来を由香里に話した。
途中、何度も言葉につまったけど、由香里は急かすことなく最後まで黙って聞いてくれた。
『誰かを愛するって、みんなこんな風に苦しかったりするのかな……』
「うん。好きな人を思う時って、幸せも苦しみも何倍にもなるんだと思うよ」