貴方の愛に捕らわれて

無事オムライスを完食して食後のコーヒーを飲んでいると、グラスを置いた猛さんに質問された。




「いつも晩飯はどうしてるんだ?」



『バイト先で余ったお弁当をもらうので、それを帰ってから食べています』




私がそう答えると、猛さんは太い眉を少し寄せる。



「毎日そんなもん食ってるのか?


親は何も言わないのか?」



『あの…母は夕食を食べないので。

私一人だけですから作るのが面倒で……』




少し不機嫌になった猛さんに、慌てて言い訳をする。




「朝と昼はどうしてるんだ?」




『……ちゃんと食べています』



朝はミルクティーだけだし、昼はコンビニのパンだけど、正直に話したら怒られそうで、つい嘘をついちゃった。




「明日からは毎晩ここだ。いいな?」



『えぇっ!?』



私の返事に疑わしげな視線を向けつつ、猛さんはそんなびっくりするような事を言った。



「何だ?別の店が良かったか?」



『ち、違います!』


ブンブンと頭を横に振る。



「じゃあ決まりだ」


真っ正面から真剣な目で見つめられ、思わずコクコクと頷いた。



 
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