貴方の愛に捕らわれて
あれから毎晩、猛さんはバイト先まで迎えに来てくれるようになった。
そして最初に言われように、あのお店に連れて行かれて晩御飯をご馳走になる。
毎晩私だけご飯をご馳走になるから、一度お金を支払いますって言ったら、ちょっと恐い顔をした猛さんに睨まれた。
俺が好きでしてる事だから気にするなって…。
でも、それからは猛さんも一緒に、ご飯を食べてくれるようになった。
2人で食べるご飯はとても美味しかった。
思っていた通り猛さんは、すごく沢山食べる。
私もつい、つられて食べて、最近ではお腹のお肉がちょっと心配……。
ただ不思議に思う事が一つ。
いつも連れて来てもらうこのお店に、お客さんがいたためしがない。
こんなにご飯が美味しくて、雰囲気も素敵なのになんで?
とっても不思議に思って猛さんに聞いてみたら、フッ…って笑って気にするなって言われた。
謎だ………
毎晩、猛さんとご飯を食べながら、私達はお互いの事を少しずつ話した。
「香織。もう気付いているとは思うが俺はヤクザだ」