◇白黒恋争物語◆~運命の翼~
その時
「おい~~~~~~~!棗!!いい加減にしろよな!
こっちは毎日お前に待たされてるんだからな!」
と窓の外から近所にも響くようなでかい声が聞こえてきた。
私はパッと起き上がり
窓を開けた。
「ちょっと待って!!
もうすぐ支度終わるから~!!」
「嘘つくんじゃねぇよ!まだパジャマじゃねぇかよ!」
「うッ!バレた(汗)」
「ばれたじゃねぇよ!さっさと支度して早く降りて来い!」
「わかってるってば!!」
こう、うるさく父親のように叱るのは
領汰。
領汰はうるさいし、なんとなく素っ気ないし頑固。
でもちょっとしたとこで優しいから、
感情のコントロールに困る。
「領汰、まぁ許してやれよ。そんなにどなるなって」
「怜汰~~~!!><ありがとう~!」
と言い窓を覗き込んだ。
「おい棗!まだパジャマのままじゃねぇか!!!
礼言う暇があったらな、さっさと支度しろっつってんだよ!!」
「あ~もう!わかってるってば!!」
「ははははッ。なんだか2人って親子みたいだな。棗かわいいもんな~」
「はぁ!?どこがだよ!こどもじゃねぇか!」
外から声が丸聞こえ。
「か、かわいい・・?////怜汰に可愛いって言われた///」
「おおおおおおおおおおおおおおおおおおおい!!!まだかよ!!とれぇなあいつ!」
という領汰の言葉でふと我に返る。
言い返したいけど、今の状況を見る限り言い返せる立場ではない。
私は急いで制服に着替え
朝ごはんも食べないまま家を出た。