彼の瞳に捕まりました!


どんなにショックな事があったとしても。
どんなに絶望感に苛まれたとしても。
朝がやって来る。


隣で気持ちよさそうに寝息をたてる社長を起こさないようにベッドを抜け出すと、散らばっていた服を身につけ、部屋を後にした。

ぐちゃぐちゃな感情を抱えたまま、どうにか帰宅して、そのままシャワーを浴びた。

涙が溢れ出して、止まらない。
気持ちのないセックスが、こんなに惨めな気持ちになるなんて知らなかった。

今まで付き合った元カレと呼べる人達との行為でこんなふうな感情を抱えた事はなかった。
何かが足りない。
そんな風に思った事はあったけど、彼らの事は好きだったから……。

社長の好きなように何度も何度も貫かれた身体の深部が痛む。

久しぶりの行為だからなのか、
それとも精神的なものかはわからない。

自分の身体が酷く汚れているように感じて、肌がヒリヒリと痛み、真っ赤になるまでこすり続けた。

バスタブにお湯を張り、大好きな入浴剤を入れる。柔らかな香りが立ち上がって、やっと心が落ち着いたように感じた。


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