彼の瞳に捕まりました!
「大丈夫。飲んでる」
握りしめたままだった缶ビールを口に運び、一口飲み込んだ。
そして、小さく息を吐くと、缶をそっとテーブルに置き、ゆっくりと顔を上げた。
「高瀬」
「菜穂」
同時に、お互いの名前を呼ぶと、顔を見合せて吹き出した。
「ナホからどうぞ?」
肩を揺らしながら高瀬は言うと、新しい缶ビールのプルタブを開けた。
「あの、ね」
話そう。
そう思って、声をかけたのに上手く言葉が出てこない。
ちゃんと言わなくちゃいけないのに。
伝えなきゃダメなのに。
「大沢さんに会ってきたの」
テーブルの下で両手をぎゅっと握りしめる。
「高瀬が撮った写真。見せて貰ったよ」
「写真?」
「コンクールで佳作になった写真」