彼の瞳に捕まりました!
「最悪」
高瀬は嫌そうにそう言うと、ビールをゴクゴクと飲み干し、缶を潰した。
「私、だったんだね。
いつ撮ったの?気が付かなかった」
私の言葉は聞こえていないかの様に、高瀬はお惣菜を口に運ぶと、テーブルの端に置きっぱなしになっていたタバコを取り上げ慣れた手つきで1本取りだして口にくわえた。
空気を吸い込みながら、火を付ける高瀬を見ながら、独り言を呟く様に話し出した。
「大沢さん。高瀬の事、中東に連れて行くって、一緒に行くように説得してって、頼まれちゃった。
なんで、私になんだろうって思ったの」
ゆっくり吐き出される紫煙。
高瀬の視線は窓の向こう側。
だけど、話す事はやめない。
今しか話せない。
そう思ったから。