彼の瞳に捕まりました!


高瀬の唇が、首筋をなぞり、鎖骨を舐めた。
長く骨張った指で耳を弄び、頬を撫でる。

思い出したように、唇にキスを落としては、舌を絡める。

息つぎの合間に漏れる声が、自分の声とは思えなくて……
目の前の高瀬の服を握りしめた。

「…か…せっ、んあん、たか……」

絡められた舌が離れ、身体が軽く感じた。

「気持ちよかったか?」

その言葉に、ゆっくりと目を開くと、長い指で自分の唇を拭いながら、艶っぽい視線で見下ろす高瀬がいた。

「っはぁあ……」

「声も出ねえのかよ」

呆れた言葉に、悔しさが滲んだ。

「さいて……」

「あ?」

「あんた最低」

「へえ、まだそんな事言えるんだ。せっかく教えてやったのに」

「た、頼んでないっ」

「夕べ、タクシーから降りた記憶ある?」

「……へ?」

「飲めもしないワインに酔い潰れた、麻生サン」

「え?えっと……高瀬?」

「タクシー、大変だったんだぜ、運転手には厭味言われるし」

ベッドに腰掛けながら高瀬は、これみよがしなため息をついた。
そんな高瀬の隣に座り込むと、高瀬の顔を覗きこんだ。


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