彼の瞳に捕まりました!


「いらっしゃいませ。麻生さまでございますか?」

ドアの向こうから聞こえる落ち着きのある声。
その声に、ちょっとだけドキッとして慌てて中に入った。

「はい、麻生です」

白いシャツにカフェエプロン姿の初老の男性がにこやかにほほ笑む。

「浅川とのお約束ですよね」

「はい」

「先程、浅川から連絡がありまして。少し遅れるそうなので、申し訳ありませんが、お待ち頂きたいと、話しておりました」

「そうですか、わかりました」

そう答えた私に、初老の男性は頭を下げ、スッと腕を伸ばした。

「ありがとうございます。ではこちらへ」

よく響く声。
その声に奥から、
「ようこそ」
という複数の声が聞こえた。


案内されたのは、テラス席。
先程見た木々を違う角度から見る事ができる。
そんな場所。
足元に置かれた、カゴの中には膝掛けがさりげなく置かれていた。


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