彼の瞳に捕まりました!


焼き鳥屋からの帰り道、高瀬に「撮らせろよ」そう言われて頷いたのは私。
あの時、断る事だってできたのに断らなかった。

なんで?

自分自身に問い掛ける。
だけど、答えがうまく見つかりそうになくて、思わず目の前の高瀬に問い掛けてしまった。

「なんで?」

「は?」

「私、なんで?」

高瀬はゆっくりと身体を起こすと、私の頭上に置いてあったカメラを構えて、私にむけてシャッターをきった。
そして、そのままベッドから降り、カメラを棚に丁寧に置いた。

「高瀬?」

のそのそと起き上がりながら、背中に声をかける。
その呼びかけに彼は答える事なく、無造作に置かれたタバコを掴むと、慣れた手つきで口にくわえた。


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