ヴァンパイアヒューマン−桜−


『どこですか?』


ハートはミーナの指差す枝を何度も見たが、ハートには子供たちを見つけられなかった。


『ミーナ様、歩き疲れて幻が見えているのではありませんか?』


ラッセルは枝を指差すミーナを心配した。


『幻?そんな訳ないよ。だって、ほら…こっち見て笑ってるよ。見えないの?おかしいな…』


ミーナは、子供たちの姿が見えないハートとラッセルに疑問を抱いた。


『少し休みましょうか、ミーナ様』


ハートはそう言って、ミーナを地面に座らせようとした。


『あっ!!飛び降りた』


ハートがミーナを座らせようとすると、ミーナが枝の方を見て声をあげた。


『えっ?』


ハートは戸惑った。


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