ヴァンパイアヒューマン−桜−


『と、いう訳だから…さっさと出て行きな。今日の俺は機嫌が良い、今なら見逃してやるぞ。さあ、さっさと出ていけ。アッハハッハッハ』


バゼルはそう言って、機嫌良さそうに高笑いをした。


『あなたがこの王座から下りるまではあたしも…引け…な…ウッ!!』


そう言いかけた途中で、ミーナの心臓が突然高鳴った。


ミーナは左胸を抑えながらしんどそうに床に崩れ落ちた。


『うん!?何だ?』


突然崩れ落ちたミーナを見たバゼルは、首を傾げて疑問を浮かべた。


『ハァ…ハァ…』


しんどそうにしているミーナの体から黒い湯気みたいなオーラが立ち上り出した。



< 275 / 574 >

この作品をシェア

pagetop