ヴァンパイアヒューマン−桜−
『と、いう訳だから…さっさと出て行きな。今日の俺は機嫌が良い、今なら見逃してやるぞ。さあ、さっさと出ていけ。アッハハッハッハ』
バゼルはそう言って、機嫌良さそうに高笑いをした。
『あなたがこの王座から下りるまではあたしも…引け…な…ウッ!!』
そう言いかけた途中で、ミーナの心臓が突然高鳴った。
ミーナは左胸を抑えながらしんどそうに床に崩れ落ちた。
『うん!?何だ?』
突然崩れ落ちたミーナを見たバゼルは、首を傾げて疑問を浮かべた。
『ハァ…ハァ…』
しんどそうにしているミーナの体から黒い湯気みたいなオーラが立ち上り出した。