ヴァンパイアヒューマン−桜−


『ジンタ…。わかったわ、必ず返しにくる』


ミーナはお守りを受け取り、ギュッと握りしめた。


『じゃあ、俺もう行くね。みんなが待ってるから』


ジンタは笑顔で言った。


『うん、頑張ってね』


ミーナは笑顔で答えた。


『うん』


ジンタは深く頷き、ミーナたちに背を向けトライバスタンへと駆けて行った。


『あんな小さな背中に、大きなものを背負って…アイツすげーな』


ラッセルはそう言って、去り行くジンタの背中を見届けた。


『ジンタがいる限り、もうトライバスタンの未来はきっと大丈夫ね』


ハートもそう言って、去り行くジンタの背中を見届けた。


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