ヴァンパイアヒューマン−桜−


『このままミーナ様は血を吸わなければ、どんどん体が弱ってゆき、いつか抵抗力がなくなり、そして…』


ジャックの言葉を聞きながら、ミーナは怖くなり震えだした。


ジャックは震えるミーナを少しでも安心させようと、ただ優しく抱きしめ包み込んだ。


『ミーナ様の事です。自分が生き延びるために、誰かを傷つけたりはしないでしょう。生き延びるために誰かの血を吸うなんて、あなたは絶対にしません。だから私は決めました…ミーナ様が寂しくないようにずっとずっと一緒にいることを…あなたがいつか空に浮かぶ星になったとしても、私は流れ星となってミーナ様を探し出し、ずっと側にいることを。ここに約束します』


ジャックはそう言って、優しい笑顔を見せた。



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