魔王と王女の物語②-Chain of destiny-【完】
大聖堂の空気はとても清らかで心地よく、ついラスがうとうとしかけた時――大音量の聖歌隊の美しい歌声で目が覚めた。
「チビ、始まるぜ」
コハクが後方の扉を振り返ると、扉がゆっくりと開き――人々の大歓声と共に、タキシード姿のリロイと、ウェディングドレス姿のティアラの姿が見えた。
どんなドレスを着るのかは何度も打ち合わせを傍で見ていたので知ってはいたが…
今日という一生の記念日がティアラを輝かせて、目を開けていられない程美しく、それに…ティアラの頭上には、ラスが一生懸命作った花冠が。
叫んではいけないので無言で脚をばたばたさせて喜んでいるラスの肩を抱いたコハクは、1歩1歩ゆっくりと入場してくるリロイとティアラを見てやきもちを妬いた。
「ぜってぇ俺とチビの方が綺麗だしかっこいいし!あー今すぐ結婚式挙げたくなった!」
「だ、駄目!こんなお腹じゃ恥ずかしいもんっ。でも素敵…ティアラの顔を見て、コー!」
笑顔に溢れるティアラの表情――
そんなティアラの手を取るリロイの表情もまたとてもやわらかくて安らいでいて、間違いなく理想の夫婦になるであろう2人の姿は、感動屋のラスの瞳を再び潤ませる。
そして待っていた神父の前で立ち止まった2人が宣誓をして、ちょうど2人の横顔が見える位置に座っていたラスは、元々大きな瞳をさらに見開いて忘れないように努めていた。
大聖堂の中は神父の声が反響し、それ以外の音を一切受け付けないかのような静寂が満ちている。
話し声も一切なく、ラスが少しだけ後ろを振り返ると、参列者の表情は一様にリロイたちに懸ける未来への喜びが溢れていた。
リロイとティアラが向き合い、リロイがティアラの左手を取って見せたのは、プラチナのマリッジリング。
瞳を輝かせたティアラは本当に美しく、細い薬指にリングを通した後笑い合い、今度はティアラがリロイの大きな左手を取ってリングを通す。
そしてラスが今か今かと待ち受けていたキスの誓いの時が来てガン見していると、さすがにリロイが苦笑してラスに声をかけた。
「ラス…すごくやりにくいんだけど」
「え、ご、ごめんなさい。でもいいでしょ?誓いのキスなんだから恥ずかしがっちゃ駄目だよ。早く。リロイ、早くっ」
急かされてようやく緊張が解けたリロイとティアラがくすくす笑うと、そんなやりとりを見ていた参列者からも笑みが零れた。
そして、2人の顔がゆっくりと近付く――
「チビ、始まるぜ」
コハクが後方の扉を振り返ると、扉がゆっくりと開き――人々の大歓声と共に、タキシード姿のリロイと、ウェディングドレス姿のティアラの姿が見えた。
どんなドレスを着るのかは何度も打ち合わせを傍で見ていたので知ってはいたが…
今日という一生の記念日がティアラを輝かせて、目を開けていられない程美しく、それに…ティアラの頭上には、ラスが一生懸命作った花冠が。
叫んではいけないので無言で脚をばたばたさせて喜んでいるラスの肩を抱いたコハクは、1歩1歩ゆっくりと入場してくるリロイとティアラを見てやきもちを妬いた。
「ぜってぇ俺とチビの方が綺麗だしかっこいいし!あー今すぐ結婚式挙げたくなった!」
「だ、駄目!こんなお腹じゃ恥ずかしいもんっ。でも素敵…ティアラの顔を見て、コー!」
笑顔に溢れるティアラの表情――
そんなティアラの手を取るリロイの表情もまたとてもやわらかくて安らいでいて、間違いなく理想の夫婦になるであろう2人の姿は、感動屋のラスの瞳を再び潤ませる。
そして待っていた神父の前で立ち止まった2人が宣誓をして、ちょうど2人の横顔が見える位置に座っていたラスは、元々大きな瞳をさらに見開いて忘れないように努めていた。
大聖堂の中は神父の声が反響し、それ以外の音を一切受け付けないかのような静寂が満ちている。
話し声も一切なく、ラスが少しだけ後ろを振り返ると、参列者の表情は一様にリロイたちに懸ける未来への喜びが溢れていた。
リロイとティアラが向き合い、リロイがティアラの左手を取って見せたのは、プラチナのマリッジリング。
瞳を輝かせたティアラは本当に美しく、細い薬指にリングを通した後笑い合い、今度はティアラがリロイの大きな左手を取ってリングを通す。
そしてラスが今か今かと待ち受けていたキスの誓いの時が来てガン見していると、さすがにリロイが苦笑してラスに声をかけた。
「ラス…すごくやりにくいんだけど」
「え、ご、ごめんなさい。でもいいでしょ?誓いのキスなんだから恥ずかしがっちゃ駄目だよ。早く。リロイ、早くっ」
急かされてようやく緊張が解けたリロイとティアラがくすくす笑うと、そんなやりとりを見ていた参列者からも笑みが零れた。
そして、2人の顔がゆっくりと近付く――