まーるいサッチ
「ちがう!絶対に違うっ!ホントに!!」
まるで浮気を疑われた旦那のようだ。
そして、それをあたしに言ってどうなるのか。。。
「あぁ、そう。...ま、アタシには関係ないからさ、別にねぇ?」
そう実際、この男とは腐れ縁みたいなもんで、いちいち弁解する間柄でもないわけで。
とりあえず、彼女の視線が痛いから一刻も早くこの場を立ち去りたい!!!
「ま、がんばりなよ!アタシは帰るからさ!後はごゆっくり~」
そう言って、今にも泣きだしそうな潤ちゃんを置いてまた歩き出した。
やっとこれで、いつものペースが舞い戻った。
しっかし、あれ(潤平)でも女いるんだー
彼女じゃないって言ってたけど、向こうは明らかに潤ちゃんのこと好きっぽかったし。
本音は、ちょっとビックリ。バスケしか興味ないと思ってたからなぁ。
別にいいけど!青春ってかんじだなー
さーて、再放送のドラマに間に合え間に合え~
呑気にスキップしてまた幸せモード復活した頃、
後ろからものすごいスピードでこっちに向かってくる音が聞こえた。
ドドドドドドドッー!!!!!!!
振り返るのも躊躇っていると、一瞬アタシの横をさっと何かが通った。
そっちに気をとられ向いていた目を前に戻すと、
「ど、どったの?潤ちゃん」
汗だくになって、ぜぃぜぃ言いながら膝に両手をつけて、荒い呼吸繰り返す潤平がいた。
「っん、でも、、ね。」
イマイチ言葉は聞き取れなかったが言いたいことはなんとなくわかった。...なんでもなくないっしょ。