素直にならないキミのせい。

そして、こう言う。


「…わかんないもんは、わかんないんだもん！

何よ、勝手にキスして、勝手にドキドキさせて、勝手に期待させて……

責任とりなさいよっ！バカ！！」

「……責任って…。」

「キスして。……で……シて。」


は？？？


「…何、言ってんの？お前…。ついに、ホントのバカになったか？」

「あぁバカかもね！でも、あたしがバカなら、蓮もバカなんだから！」


よくわからない成り行きで、俺もバカの仲間入り…。


「……もう…わかんない…。……蓮のこと…好きかもって思っちゃった。」

「……。」

「………あたしがいつもグチ訊いてほしいのは、蓮だけ。蓮なら……お前、バカだなって笑ってくれるから……。それが……あたしは嬉しくていつも蓮のとこに行ってた…。…でも……キスされて……好きかもって思っちゃった……もっとって思った。……蓮が……欲しくなった。」


わけがわかんなくて、恥ずかしくて、涙を流す澪の頬に触れた。

ピンクに染まる澪の頬に触れたとき、何かがプツンと音を立てる。


「………泣いてんなよ、バカ。」


素直じゃない俺。


「………嬉しいくせに、バカ。」


素直じゃないキミ。


そんなキミに甘くてとろけるキスをあげる。


ご希望通り……


俺のことしか考えれられなくしてやるよ。


＊ｆｉｎ＊


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