Apasionado!~俺様社長様の甘い誘惑~
ガチャッ!
「誰と話してた?」
「……」
「ん?」
これもヤキモチかしら?
「兄です。明日、迎えに来てくれるって」
「ん。それは助かるな。安心だ」
安心って…なんか一人で帰れないみたいじゃない。
って!
わ。わぁっ!
いきなり目の前に社長の…どアップ!
「なに、また膨れてんだ?」
「ふ、膨れてないです」
「嘘つけ」
おでこをツンと突かれた。
「帰るぞ」
「はい」
部屋を出て駐車場へ
「で、マリッジブルーだって?」
「聞いてたんですか?」
「聞こえてきたんだ」
「……」
「ん?」
車に乗り
「帰らないんですか?」
発車させない。
「マリッジブルー」
「あ、ハハハ… そ、それはですね…まさか、ヤキモチ妬いて…具合が悪くなったなんて言えないから…マリッジブルーってことで」
「クククク…」
知ってるくせに言わすんだもん。
ほんと性格悪い!
「う、うわっ~」
車が急に発進した。
「ボケボケしてない」
「す、すみません」
なんで謝らなきゃいけないのよ!
「晩飯は?」
「あ、ありますから」
「ん」
結局、今週家でご飯食べてないもんね。