好きとごめんのその先に
結婚式は、大きなチャペルで行われた。
参列者は、忠見さんに関係のある人たちばかり。
知らない人たちで席が埋まる中、わたしの身内はパパと、それからママの遺影。
一緒にバージンロードを歩いたパパは、始終、涙目だった。
それから、初めて着たウエディングドレスは、ものすごくいいモノだった。
選んでくれた忠見さんのお母様曰く、海外から仕入れた高級なシルクでできているのだとか。
着心地は、…正直よく分からなかった。
何も考えず、泣きもしなかった式は、淡々と進み、あっという間に終わった。