Re:alism
私はクラスを飛び出し、隣の教室まで走った。



ガラッ


「あれ?美じゃん!」


「あっ万里!ちょっと来て」



そして万里を廊下に呼び出す


「…昨日さぁ」


「いやー美ってばお酒弱いんだもん。暴れるから先退場してもらっちゃった♪(笑)

でも皆、美のこと気に入ったみたい。また今度集まろうよ」



「そのことなんだけど…私、1人で帰った…?」



「嘘っ覚えてないの?!飲ませたのは俺の責任だからって嘉一君が送ってくっておんぶしてったんだよ」


「栃村が…?」



おんぶ…


───思い出したっ!!



私のすぐ下に栃村の頭があって、ゆらゆら揺れて…


それから───


…やっぱり思い出せない。



「…てかあいつが私を呼んだってのは何なの?」


「あぁーあれね。合コン決まってから嘉一君が美と知り合いだって聞いて、しばらく美の話になってさ。したら呼んでほしいって」


「何それ…」


「だから計画変更で、美と嘉一君をくっ付けよう大作戦が出来たってわ…」


「だから呼んだの?!」



最悪…


「え…うん…呼んでほしいって言ったから…」



最悪最悪



「…私、あいつのせいでこんな性格になったんだよ…あいつに会わなければ…どんなに良かったか」



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