びたーちょこれーと。
「何だかラブラブだ」
未琴ちゃんは誰にも聴こえない声で呟いた。
何だか今年の夏は卯月と結構な日を過ごした気がする。
夏祭りも終わり、未琴ちゃんと別れて帰り道を歩いた。
隣には卯月が居た。
帰り道が同じだからだけどね。
「宿題まだ終わってないんだよねー」
うちが苦笑いしながら呟く。
「俺もまだなんもやってない」
卯月は目を合わせず言った。
「マジで?!間に合うの?」
「間に合わせる」
えー、とうちが笑うと、卯月はそっと手を私の方に近付けてきた。