びたーちょこれーと。
(え……っ、えっ!!?)
卯月はうちの髪に触った。
「頭にわたあめ付いてる
どんだけ頬張ったんだよ」
卯月が笑った。
「えーっ恥ずかしい…」
「まぁ睦月らしいけどな」
卯月の笑顔に、うちはドキとしてしまう。
「じゃあな」
「うん」
家の前まで送ってくれた卯月は颯爽と自転車で走って行った。
今でも目をつぶると卯月の笑顔は脳裏に浮かぶ。
どうしよう。
恋してないよね?私。
恋してる自分が恥ずかしい。
もうよく分からないまま、夏は過ぎていった。