華麗なる偽装結婚

「……うん。頑張ってね。
期待してるよ」

そう言ってニコリと笑う社長に再び心臓がはね上がった事を悟られないように、私は立ち上がって深々と頭を下げた。


―――それからは、公私に渡り社長の身の回りの尻拭いをしたり、スケジュールを管理したりと目まぐるしく毎日が過ぎて行った。

尻拭い…とは。
もちろん、主に女性関係。

社長が気紛れに一夜を過ごした相手にもう会う意志がない事を伝えたり、他の女性とブッキングしないようにうまく時間を合わせる管理をしたり。

贈り物やメールなどは主に私が全てを任されている。
社長のふりをして返信したり。


モテるだろうな、とは思っていた。
本人が無関心であっても女性は納得しないであろうとも。

だけど…。
まさか。

……来るもの拒まずに手当たり次第だとは流石に思わなかった。




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