華麗なる偽装結婚
―バタンッ!!
数ヶ月前の社長との出会いの時を静かに思い出す私の耳にいきなり社長室の正面ドアが乱暴に開く音が聞こえ、ハッと現実に戻る。
「お客様!!困ります!!」
社長室受付の恵子ちゃんの慌てた声が響く。
「!?」
何事かと顔を上げると今度は秘書室の硝子ドアが勢いよく開いた。
「お客様!!お待ち下さい!!」
恵子ちゃんがドアの前に立ちはだかり侵入者の行く手を阻もうとしている。
「ちょっと!どいてよ!!」
「社長にお会いするにはお約束が必要です!!」
「そんなの知らないわよ!!
怜!
いるんでしょ!?」