華麗なる偽装結婚
「別に恩を売らなくても、俺がこの先困る事なんてないよ。
……困る事?
…………あ。
あったな、ひとつだけ」
「え」
チーン。
エレベーターが到着して扉が開く。
俺は彼女をグッと中に押し入れて扉が閉まるボタンを押した。
「な!何ですか!
押さないで下さいよ!
危ないじゃないですか!!」
喚く彼女を壁に押し付けて俺の胸で口を塞ぐ。
その小さな身体をグッと抱き締めるように押さえつけた。
「ぶほっ!!し…しゃちょ…!」
そのままスーツのポケットから携帯を取り出し専務に電話をかける。