愛を教えて
その夜、卓巳は物音が聞こえた気がして目を覚ました。

ベッドサイドの時計に目をやる。まだ、二時を回った辺りだ。

就寝中、寝室は間接照明になっていて、柔らかな光が家具を朧げに浮かび上がらせていた。

隣のベッドを見ると、万里子は布団に潜り込むようにして眠っている。


ペアのセーターをオーダーする卓巳に、万里子は呆れた顔で、それでも笑いながらうなずいてくれた。

卓巳はほんの数時間前を思い出しながら、枕元に置かれたセーターにそっと触れてみる。

すると、夢のような妄想に神経が蕩けそうになり……。


そのとき、万里子のベッドが軋んだ。


「いやぁ! やぁっ、やめて、卓巳さん助けてっ!」


絹を裂くような悲鳴が、突如、闇に響き渡った。


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