不良狼の一途な溺愛
「クールな蓮がここまで嬉しそうな顔するなんて。あぁ〜マジで羨ましい。」
「恋愛は色んな変化をもたらすんだな。」
二人は蓮君を興味津々な表情で見た後、私に笑顔を向けた。
「柚ちゃん、蓮をよろしくね!」
「蓮を任せられるのは、御苅さんしかいないからね。」
「う、うん…。」
コクコク頷く私に手を振って、陸都君たちは帰って行ってしまった。
何か用事があったわけじゃなくて、本当に私たちの様子を見に来たんだ…あの二人。
ポカンと口を開けていると、蓮君は私の傍に戻ってきた。
「アイツら、兄貴と似たようなこと言いやがって…。」
クシャッと頭を掻いて、気恥ずかしそうにする蓮君。
私と向かい合うように座ると、ジッと見つめてきた。