不良狼の一途な溺愛

「柚。」


「な、何…?」


急に真剣な顔をされると、心臓が跳ね上がってしまう。



ドキドキしながら、彼を見つめ返した。


「もう一度、聞きたいんだけど。」


「えっ?何を…?」


「おととい、俺に言ってくれたこと。あの時の告白。」


「えぇっ!!」


予想もしてなかった言葉に目を見開く。


自分でも驚くほど大きな声が飛び出してしまった。


「な、なんで!?」


「聞きたいから。」


ストレートな理由だな…。


「で、でも…」


「何度も聞きたいんだよ。聞きたくなる。」


腕をグイッと引かれて、端正な顔が視界いっぱいに映りこむ。


蓮君の真っ直ぐな瞳に捕われてしまいそうな気がした。



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