不良狼の一途な溺愛
「柚、言って?」
なんて強引なんだろうか…。
でも、かといって…この状況で断ることなんて出来ない…。
じっくりと見つめられている恥ずかしさを堪えながら、私は口を開いた。
「わ、私…蓮君が好き。」
他にも蓮君に気持ちを伝えたけれど、こんなに近距離だと心臓が保たない。
今の言葉を伝えるのが精一杯だった。
「…もう一度。」
おでこに掠めるようなキスを落とされて、体がビクッと震える。
「たった今、言ったばかりなのにっ…!」
口をパクパクさせて訴える私に、蓮君は笑みを浮かべた。
「もっと聞きたいんだよ。」
ドクドクと心臓の音がうるさい。
顔だけじゃなくて、体中が真っ赤に染まってる気がする。