俺様王子は運命の人。


「まゆ?大丈夫?顔色悪いけど・・・」

「全然大丈夫!!」



本当は言いたかった。

寂しいって、辛いって。

でも・・・言ったらなんか壊れる気がして。



「広ーいっ!!」

はしゃぎまくる織乃。


「織乃ん家も広いんでしょ?」

「まぁー多少ね。でもここまでじゃない!!」

探検すると言って涼介を連れて出て行った織乃。

北山先輩と二人きり・・・。



「悪いな。織乃はしゃぎまくって。」

「大丈夫。慣れてるから。」

「お前さ、なんか言いたいことあんじゃねーの?」

いつになく鋭い北山先輩。

その目は真剣で逸らせなかった。


「別に何もないですよ!?何言ってるんですか。」

「ならいいけど。お前には俺がいる。それに織乃も、あの変態もな。」

そうやって気にかけてくれる先輩が大好き。

でも、泣きそうになるから・・・。

そんな優しい言葉、かけないで__。





「ほら、やっぱなんかあんだろ?」

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