君のための嘘
「着替えて来ます」


部屋に戻ろうとするとラルフが言った。


「大丈夫、魅力的だからと言って襲わないから」


ラルフは軽口を言って自分の席に着いた。


カーディガンも着ているし……。


後ろを向いてしっかりボタンを留めて、席に着いた。


落ちついてラルフを見てみると、なんだか、今日のラルフの顔色が悪いみたい。


「ラルフも……眠れなかった?」


恐る恐る聞くと、ラルフは微笑を浮かべて言う。


「もちろん、君の頭を悩ます事を言っておいてぐっすり眠れるわけがないよ」


そっか……ラルフも悩んでいるんだ……。


「座って?食べよう」


言われてぼんやり突っ立っていたことに気づき席に着いた。


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