君のための嘘
「……もうひとつ、条件を加えようか?」


「条件?」


「結婚の期間を設けよう そうだな……2年間の結婚期間で君を解放してあげるよ」


テーブルに肘を付き両手を組んでラルフは真剣な表情で言う。


「え……2年間……?」


「そう、2年間一緒に過ごしたら日本での生活にも慣れるだろうし、別れる時は慰謝料を払うよ バツイチになれば、今後の再婚にもリスクが伴うからね」


淡々と言うラルフに、しだいに腹が立ってきた。


「……」


答えない代わりに、コーヒーカップを持った。


「夏帆ちゃんの心配していることを当ててあげようか?」


一口飲んでいると、ラルフが信じられない言葉を言った。


「セックス……だろう?」


「ゴホッ!ゴホ!ゴホ!」


驚いた拍子にコーヒーが気管支に入って、激しく咳き込んでしまう。


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