君のための嘘
「いい雰囲気に写っているよね?夏帆ちゃん、きれいだよ」


パネルの中のふたりはお互いが見つめ合っていて幸せそうに見える。


今にも顔を寄せ合い……キスをしてしまいそう……。


あの時は緊張と無我夢中だったからわからなかったな。


今見ると恥ずかしい……。


ラルフはパネルをベッドの頭上の壁に飾った。


「まだあるからリビングの壁にもつけよう あ、夏帆ちゃんはこのスナップ写真を写真たてに入れてくれるかな」


パネルの中に一緒に入っていた数枚のスナップ写真を夏帆は渡された。


夏帆が寝室でその作業を終えてリビングに行くと、ラルフは壁に先ほどとは違うポーズのウェディングパネルを取り付け終わった所だった。


うわっ、こっちの方がもっと恥ずかしい!


そう言えば、カメラマンさんとリリさんに強引に言われて、ラルフが私にバックハグをしたんだった。


緊張でわからなかったけれど、ラルフの唇が私の頬につきそう……。


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