君のための嘘
美由紀さんの旦那様はいい人に見える。


話をしながら常に愛娘を気にして、食べさせたり話をしたりしている。


良いお父さんだよね……ラルフには負けるけれどイケメンの部類に入るし。


家族が並んでいると、理想の家族のように見える。


けれど、美由紀さんはラルフを……。


「――ちゃん?夏帆ちゃん?」


「は、はいっ!?」


ラルフの声で物思いから我に返った。


「安奈ちゃんにケーキを持って来てあげたらどうかな?」


「あ!そうだったね、今持ってくる」


夏帆はキッチンにそそくさと向かった。


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