君のための嘘
そして5秒後にはラルフの腕の中で反転させて恥ずかしそうに「私も……」と言った。


「会社に行きたくなくなるな このまま夏帆ちゃんと一緒に居たい」


「会社?会社に行くって……」


療養して欲しい。


会社に行けば神経も使うし、重役のひとりである立場なら大変な責務だろう。


「やらなければならない仕事が山積みだからね」


「でも……」


「もう少し働く 今はおじい様も入院中だから」


「おじい様!おじい様は入院中だったの?」


「ああ 会う気持ちがあるならば、連れて行くよ と言っても、意識もはっきりしないから僕でも誰だ?と言われることもあるんだ」


「それほど酷いの?」


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