君のための嘘
ラルフの愛情はたっぷり貰っているが、最近のライバルは女性関係などではなく仕事。


夏帆は言おうと決めて、立ち上がるとダイニングテーブルに近づいた。


そして、近づいてきたことに気づかないラルフの目の前に立つ。


その気配にラルフがノートパソコンから顔を上げて夏帆を見る。


「どうしたの?」


「ん……ラルフ、まだ仕事終わらない? もう寝よう?」


「誘ってくれているのかな?」


「えっ?な、何を?」


「もちろん、夫婦の営み」


ラルフは妖艶な顔をして言うが、夏帆にはその言葉自体わからない。


「夫婦の営み?」


夏帆は小首を傾げる。


< 459 / 521 >

この作品をシェア

pagetop