君のための嘘
「ラルフ……」


途端に夏帆の眉根が悲しげに寄る。


「そんなに悲しい顔をしないで、大丈夫 夏帆ちゃんを愛したいんだ」


唇の端をちゅっと啄むと、夏帆の身体が宙を浮いた。


「だ、だめ!ラルフ、降ろしてっ!」


降ろしてもらおうと足をバタつかせる夏帆。


「夏帆ちゃん、お願いがあるんだ 僕を軟弱な男として扱わないで欲しい まだ大丈夫だから 君には普通の男でいたい もちろんセックスも出来る」


ベッドの上に降ろされた夏帆は、いつになく真剣なラルフの顔をじっと見つめ考え込む。


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