君のための嘘
「ラルフ……間に合ったね……」


「ああ、1ヶ月早いから、知った時は焦ったよ」


ラルフが知ったのは成田に到着し、先に日本へ戻っていた侑弥に電話をした時だった。


「でも、間に合ってくれた……会いたかったよっ……っく……」


夏帆はラルフの首に腕を回してぎゅっと抱きついた。


うれし涙でラルフの肩口を濡らしてしまう。


「僕も会いたかったよ 待たせてしまってごめんね よくがんばった 僕たちの宝物を産んでくれてありがとう 夏帆ちゃん」


ラルフは初めての出産で心細く不安だった夏帆をねぎらった。



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