君のための嘘
ラルフはニコッと笑うと、そのフォークで自分もチョコレートケーキを食べ始めた。


「ここのチョコレートケーキ、好きなんだ」


同じフォークを共有して、夏帆の胸はドキドキと高鳴っていく。


このレストランは有名パティシエがいることで有名らしい。


夏帆が頼んだフルーツと生クリームがたっぷり乗ったショートケーキも美味しかったし、ラルフが選択したチョコレートケーキも美味しかった。


ブルーな気持ちはラルフのおかげで去っていき、気を取り直して夏帆はケーキを平らげた。


「すごくおいしかったです 生クリームなんて絶品♪」


「そんなに気に入ってくれたのなら買って帰ろうか」


席に座ったまま会計を済ませたラルフさんは、レストランの横にあるガラスの扉を開けた。


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